最新ハワイ出産事情
Column

世界の国籍法

ハワイで出産すると、アメリカ国籍が取得できるのは、アメリカの国籍法が、「生地主義」を採用しているからです。

世界には、大きく分けて、「生地主義」と「血統主義」の国籍法の国があります。

日本の場合は、「血統主義」を採用しており、日本に在住の外国籍の両親から生まれた子供は、日本で生まれ育っていても、日本国籍を取得することができません。国籍を取得するためには、現在の国籍を放棄し、日本に帰化しなければならないのです。

そして、血統主義には、父母両系主義を採用する国と、父系優先血統主義を採用する国とがあります。

生地主義とは

出生による国籍の取得に関して、父母の国籍を問わず、子が生まれた場所の国籍を与えるという主義。移民を受け入れてきた国が多い。

生地主義を採用している国

  • アメリカ
  • カナダ
  • ブラジル
  • フィジー
  • イギリス(条件付き)・・※1
  • オーストラリア(条件付き)

など

血統主義とは

子の生まれた場所がどこの国であろうとも、父または母の国籍を与えるという考え方。日本の国籍法はこの主義を採用。さらに、父母両系血統主義と、父方の血統を優先する、父系優先血統主義がある。

血統主義を採用している国

●父母両系血統主義の国

  • 中国
  • 韓国
  • 日本
  • ドイツ・・・※2
  • スペイン・・※3

など

●父系優先血統主義の国

  • アラブ首長国連邦
  • イラン
  • エジプト
  • インドネシア
  • 台湾

など

現在、生地主義を採用している国でも、さまざまな基準が設けられており、その国で出産したからといって、無条件に国籍を与える国は少なくなっています。

また、血統主義を採用している国でも、出生地、滞在期間、本人の意思などを考慮し、ある程度柔軟な対応をする国も多いのが現実です。

生地主義、血統主義に関する様々な条件

イギリスの場合

生地主義を採用しているが、海外で生まれ、イギリスに住む外国籍の親が永住許可を得ていれば、その子どもは国籍を自動取得できる。

スペインの場合

原則は血統主義だが、スペインで生まれ育った外国人から生まれた子どもは、国籍を取得することができる。

ドイツの場合

一定条件を満たし、ドイツに定住している外国人の親から生まれた子供は、ドイツ国籍を主張することができ、成人になると国籍を選択できる。

フランスの場合

血統主義と生地主義を両方採用。例えば、両親が外国人であっても、本人がフランスで生まれ、成人するまでに一定期間フランスで暮らしていれば、国籍を取得できる。そのほかにもさまざまな基準が設けられ、条件をクリアすれば、国籍を主張することができる。

このように、国籍法は、国によってさまざまです。そして、それぞれの国で、今なお議論が行われ、改正、修正等が検討されています。

例えば、ニュージランドでは、もともと生地主義を採用しており、以前は、現地で出産をすると、国籍が取得できるだけでなく、外国人に対しても出産費用は無料だと言われていました。そのため、海外から出産を目的として入国する女性が急増。その結果、現在は条件が改正され、観光ビザで入国した際、出産は有料で、しかも国籍を取得することはできなくなってしまいました。 このように、時代・状況の変化に伴い、常に見直しが加えられる法律であるとの認識のもと、最新の情報に関しては、大使館・領事館で確認するようにしましょう。

そして、国籍取得のために海外へ渡航することに関しては、さまざまな意見があり、今なお、議論され続けていることを覚えておきましょう。

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