子育てワールドリポート
世界で活躍するライター&ジャーナリストによるリレーコラム。
出産、医療、エコ育児など、様々な海外情報をお届けします
プロフィール
寺町幸枝/Yukie Liao Teramachi
1977年生まれ。ロサンゼルス在住。ファッション関連会社を経営しながら、ライターやコーディネーターとして活動。
慶應義塾大学大学部政治学科卒。アパレル会社で勤務後、2003年に渡米。ロサンゼルスのFIDMにてマーチャンダイジングを学び、2005年にF.T.C. Funtrap, Incを設立。フィットネスウエアの販売と、自社ブランド、ママと子供服「Sunshine Darlin'」の生産販売を行いつつ、ファッション、ビジネス、そして現在米国の子育て事情についての情報発信を行なっている。
2008年台湾系米国人と国際結婚。2010年4月第一子をロサンゼルスにて出産。
NPO法人united feature press(ufp)メンバー
1983年カリフォルニア在住の主婦メアリー・ジェイムスは、一日中家で子供と一人で向かい合うの生活に、嫌気がさしました。
そんな彼女は行動を起こす決意をします。
周りに住む主婦で子育て中の「ママ友探し」をすることにしたのです。
そして当時、様々なコミュニティーの組織等を調べた結果、こうした子育て中の主婦達をまとめた組織が存在していないことに気付きました。
こうして「MOMS Club」と名付けた組織を「地元」の主婦中心に組織。
その成功が他の地域のママたちへどんどんと広がりを見せ、2011年現在で、米国内で2100以上のチャプターを存在し、会員数は10万人以上!
さらにカナダ、イギリス、ドイツなど海外にも9つのチャプターが結成されるほどの発展しています。
このMOMS Clubが、ただのママ友の集まりではない点は、なんと言ってもその「規約」にあると言えるでしょう。
電話帳サイズのブックにびっしりと書かれた規約には、たとえば「各チャプターの会員は、Zip Code(郵便番号)を基に制約がある」というもの。これは基本的に、「地域に根ざしたママたちが、色々な面で協力しあったり、参加しやすいように」という考えであり、隣町のママたちが、会に参加するために1時間もかけてイベントに参加することがないよう、また仲良しママたちのただの集まりにしないような工夫がされているのです。
また毎年各チャプターとして、「サービスプロジェクト」として、少なくとも1つ、子供たちのためになる活動を行なうことが、義務づけられています。
例えば、私の所属する南カリフォルニアのトーランスNWチャプターでは、昨年地元のガールズ&ボイーズクラブに、学校用品の寄付をしたり、小児セラピー組織へ、金銭の寄付をしたりしました。このような寄付活動や慈善事業を組織を通して協力することで、ママたちが常に社会との接点を持ち続け、向上心を保ちながら、子育てを行なうことができる環境が整えられています。
MOMS Clubのスケジュールは、驚くほどびっしりと毎月沢山の行事が企画されます。しかし、参加者は全てに参加する義務はありません。自分や子供の体調、モチベーションに合わせて、あくまでも「自主参加」でいいのです。この緩さが、生まれたばかりの赤ちゃんを持つ母が、小学校高学年になる手前まで、長く所属する会員が多い理由の一つかもしれません。
各イベントには「レップ」と呼ばれる担当が、基本的に配置されます。
レップは、数日前にイベントの告知をリマインドしたり、当日参加予定者との連絡係の役割を果たします。たとえば、毎週決まった日時の決まった公園で、プレイデイト(公園でたた一緒に遊びつつ、ママたちが交流する会)を行なったり、ハロウィンなどのイベント時は、会員の誰かの自宅でパーティーをしたりなどします。
その他、両親や家族のサポートが得られない、新生児を持つママの助けを会員が行う活動もあります。たとえば「出生後自宅に帰宅してからの2週間分の平日の夕食を、持ち回りで会員が作って持っていく」といった、まさに同じ地域に住むご近所さんだからこそできる助け合いなども、このクラブを通して活動として行なわれているのです。
各チャプターの運営は、毎年会員が持ち回りで担当し、もちろん無給で活動に従事します。
チャプターリーダーたちは、年に一回開かれる総会(リゾートで開かれます!とてもアメリカっぽい)にも、参加しています。そもそも比較的時間に余裕のある主婦とはいえ、毎回季節のイベント(ハロウィンやクリスマスなど)クリエイティブな才能に長けた米国人ママたちの企画に、私は毎回興奮気味です。
主婦だって、社会と密接に関わり続けることで、向上心を持って子育てに取り組める機会が得られる素晴らしい組織。それがMOMS Clubです。
MOMS Club:
自宅で開催したMOMS Clubの「プレイデート」の様子











